- 2009-08-29 (土) 16:47
- 日々の出来事
そもそも山川の中では設計者というものはあくまでも施主の優秀なスタッフであるべきだとする考え方がある。
即ち、お客様が指揮者で第一ヴァイオリンが設計者みたいなことに例えたり。
お客様が社長で設計者は社長に大きな貢献をする優秀な役員みたいな位置付けと言ってみたり。
「施主の優秀なスタッフ」であることを常にまず第一義に考えて事を行うことをいつも明言して施主に接している。
従って自分の作風を押し付けるだとかは一切なくて「作風がないのが作風です」などと飄々と話している。
とことん施主の要望を聞き、それを上回る提案を行うということが山川の態度で、毎回、毎回、そのことを実直に繰り返してきた。
施主が丸と言ったら丸。
黒といったら黒。
決して逆らわない。
良く「山川ほど、ひとの言うことを聞く人間はいない」と自ら話しているが実に素直にひとの意見に耳を傾ける態度を持っている。
これはわたしが知る限り、設計者では極めて珍しい態度である。
一般的に言ってしまうとプライドばっかり高くて施主の意見など一切お構い無しなひとが多い。設計者という人種は。
ともかく、ものすごくプライドが高い。
勢いどうなるか。
まあ、大体の設計者が施主の要望から「遠くへ遠くへ」と向かって行ってしまう。
お金なんかは皆目見当が付かない。自分の設計したものがいくらで出来るのか分からないのである。
これは相当困る。施主として。
従って、設計者に頼んで家をつくるひとは極端に少ないのが実情だ。
という訳で「住宅で飯が喰える設計者」はほとんどいない。
このことが日本に素敵な住宅が少ない原因のひとつだと言えば、言えなくもないだろう。恐らく。
(つづく)

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