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2009-08-20

ときどき、、、

お客様の中には絶大なご自信でもって、自身の描かれたプランに確固たる裏付けと整合性、即ち“決め”を持って弊社にお越しになられる方が見受けられる。

昨日のN様も、そのような方だった。

わたしがインタヴューをした「要望伺い書」に基づいて山川がプランを考えるのだが。

山川に打ち合わせの前に下打ち合わせ方呼ばれた。

「このプランは施主様が考えれられたプランなのでは?」

鋭くも山川は真髄に触れてきたのはさすがだった。

わたしの書いた「要望書」を2~3日読んでおいて、その後にモーション発動していつもプラン作成しているらしく、わたしが書いたものを何回も読み直しては案を、イメージを、醸造するみたいなことを行うらしい。そんな風にインタビューを反芻してもらってわたしとしては誠にありがたい限りだ。

インタビューのし甲斐も、書き甲斐もあるというものだ。

このように山川はひとのことを大事にする。愛着をもって長く使われるような家を目指しているが、それはスタッフに対してもそのように大事にしようということを厳しさと平行して行う。社内外に渡ってそういうこころ配りをしている。わたしなどから見れば、粘り強さが必要な経営者としての立派な態度だといつも尊敬をしている。

さて、会話に戻ると。

「ここの」

「はい、、、」

「このあたりの部長が書いているタッチや語調の雰囲気なんかも、よく味わって読んでいますから」

「それは、どうも、誠に、ありがとうございます」

などと会話して。

先のくだりに戻りると。

「そうなんですねー」

「そうなんですよ、、、色々と考えられて、、、」

「ああ、そうだろうなーと思ったんですよ、、、やはり、、、」

どうも、以前打ち合わせをされていた某ハウスメーカーさんとは上手く行かなかったらしい。

「プランもデザインも全然気に入らなくって」

「それで、わたしがプランも考えて訂正してもらって、こういう形にしてもらったんですよ」

「なーるほど」

というような初回の面談でのことでだった。施主様からいただいた敷地図兼参考プランの内容については山川には伏せたままで資料を渡しておいたのだった。特にそのことに関しては。

要望書には具体的な外観だとか、間取りだとか、テイストのことだったりをインタビューの中から伺って書かせていただく。

極めて客観的に。まったく風景をスケッチするように記載する。

客観的な要素を複合的に理解することは設計者に求められる重要なタスクで、スキルが伴わないと出来得ない。

平面的にも、立面的にも、お客様の求めているニーズに応えてナンボの世界だ。

そのことはとてもはっきりしている。

海から上がった海亀が、しばらくうずくまった後に玉子を産んで孵化するように。

目出度く出産を迎えればそのプランは生きるだろうし、そうでなければ誰にも受け取ってもらうこともなく砂浜に見向きもされないまま波にのまれて消えて無くなるだけだ。

「どぶーん、どぶーん」

と波の音はいつまでも設計者のこころうちに響いて離れない。

そういうものだ。

そのことを、毎回、毎回、設計者は目の前で経験して行くことが宿命なのだ。

(つづく)

0908202

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